2015/06/23
文/野岸 泰之 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
愛車を購入する際に、ローンを組んで分割払いで購入した、という人は多いと思います。そんな愛車を、まだローンの支払いが終わっていない状態でも売ることができるのでしょうか? 答えは「YES!」です。買取専門業者に任せれば、売却は可能なのです。
ローンのうち、まだ返済が済んでいない残りの金額のことを“ローン残債”または“ローン残高”と言います。一般的に、バイクをローンで購入すると使用者はユーザーの名前になりますが、バイクの所有者はバイク販売店やローン会社の名義になります。バイクを売却するためには所有権、つまり名義をユーザー自身のものにする必要がありますが、残債があるとそれができず、ローンを完済してはじめて可能になります。そのため、これまでは残債のあるうちは個人売買はもちろん、バイク買取業者であっても勝手にバイクを売却することはできませんでした。しかし現在は、バイク買取専門業者であれば、ローンの支払いが残っていても、ほとんどの場合バイクを売却することができるのです。では、その仕組みとはいったいどんなものなのでしょうか?
「車両の査定額がローン残高よりも高い場合」
たとえば車両の査定額が15万円、ローンの残りが10万円だったとします。「車両査定額(15万円)-ローン残高(10万円)」がバイクの売主に支払われるので、この場合は負債がゼロとなり、さらに差額(5万円)が支払われることになります。ローンの完済処理は、たいていバイク買取専門業者が行ってくれるため、手間もかかりません。
「車両の査定額がローン残高よりも低い場合」
たとえば車両の査定額10万円、ローンの残りが15万円だったとします。この場合は、差額の5万円分を現金で買取業者に支払えば、ローンの残債はゼロとなります。その支払いが厳しい、という場合は、買取業者の“ローン組み換えサービス”を利用すると簡単です。バイク買取業者が現在のローンを立て替えて返済し、同じ金額を買取業者の提携するローン会社に変更して組み直すことで、売却が可能になるのです。ややこしく思えますが、こちらも手続きはほぼ買取業者が行ってくれるため、売主の手間はほとんどありません。